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2014年12月25日木曜日

肉の薫製作り

薫製箱をプレゼントされてから薫製作りに凝るようになった。薫製は庭でするものと考えて、屋外用のガスバーナーを購入したのだが、薫製には弱火でないと一瞬のうちに木材チップが煙になって消えてしまう。かと云って弱火にすると少しの風でもガスの火が簡単に消えてしまう。だから室内のガスコンロで薫製を作るのが一番簡単だと気がついた。煙は思っていた程激しいものでは無く換気扇を廻せば対応できるものだったので。とはいえ新築の家などでは止めておいた方がいいかもしれない。

当初は魚、肉、ソーセージ、チーズ、芋などを薫製にしてみたが、味と薫製にかける手間から興味は次第に肉だけに移ってしまった。肉で最初に薫製にしたのが偶然にもイベリコ豚のあばら肉。薫製にすると豚肉がこれほど美味になるのかと驚いたけれど米国豚のあばら肉を薫製にしてみてそれが間違いだという事に気がついた。牛肉や鶏肉は薫製にするよりも普通に焼いた方がおいしいかった。だから最初は豚ロースを薫製に使っていた。もちろん特売品の日本豚です。でも、この薫製ってスーパーで売ってる薫製豚と大差が無いんです。で、最初のスペアリブ豚に戻ってしまいました。でもイベリコ豚のあばら肉ってどこにも売られてないんです。以下は日本豚のあばら肉を使った薫製の話です。

ネット情報から薫製のレシピを収拾して、その通りに作っていたんです。最初に塩と砂糖を2:1の割合で混ぜたものを豚肉にまぶしてジップロックに封印(その際に各種調味料を加える)。そのまま冷蔵庫で一週間ねかせる。冷蔵庫から取り出した肉を塩抜きする(約六時間以上)。肉を半日かけて乾燥させてから、薫製にかける。が、正直云ってまずい。

次のように変更してみました。

塩と砂糖を2:1の割合で混ぜたものを豚肉にまぶしてジップロックに封印(調味料は加えない)。あまり多量の塩を使っても意味ないので軽くまぶす方がいい。数時間で滲み出て来る塩と肉汁を捨てる。三回捨てれば充分。冷蔵庫に寝かせるのは2−3日で充分。

冷蔵庫から取り出した肉を塩抜き。

塩抜き前


塩抜き後


これは最初の塩加減によって三〜十六時間と大差が出るので必ず味見をする必要がある。塩抜き不十分で薫製作りに失敗すると分りますけどね。

塩抜き後、肉をキッチンペーパーでよく乾かします。肉を皿に並べて三温糖(砂糖でもいいかも)をまぶします。この時一緒にブラックペパーなどの調味料を加えます(むしろ薫製直前に加えた方がいいかも)。室温で数時間なじませます。この時にも砂糖汁が出ますので数回捨てます。これを冷蔵庫で1−2日寝かせます。

以上で薫製の準備ができました。肉を薫製箱に並べて60-80度の熱で30分程度乾燥させた後で薫製作業にかかります。木材チップはサクラかヒッコリーを使っています。薫製時間は3時間。これで砂糖味スペアリブ薫製が出来上がり。

●仕込みの最初の塩と砂糖を2:1の割合で混ぜたものを豚肉にまぶす作業をズルして塩だけでも構いませが塩味ばかりでまろやかさが欠けた出来になります。岩塩でも天然塩でも工業塩でも同様の傾向です。

●仕込みの最初に胡椒などの調味料を加えても意味ありません。塩抜き作業で味がどこかに消えてしまいます。

●最初の仕込みとして肉を酒に漬けて柔らかくするのは止めておいた方がいいです。柔らかくなりませんし肉に酒の香りが残ってしまうので、酒が苦手な人には食べられない結果になるでしょう。

●最初の仕込みとして肉をパイナップルに漬けて柔らかくするのはありかもしれません。ただ、漬けこみ時間が問題です。夏場は1時間、冬場でも3時間以上はやらない方がいいかと。漬けすぎると肉ばかりでなく脂肪まで分離してきます。個人的には肉が柔らかくなり過ぎて食感が悪くなると思います。

●塩漬けで冷蔵庫にねかせる期間は一週間という意見が多いようですが、冬場でも三日間あれば充分です。冬場で24時間では塩分がうまく行き渡りません。48時間でなんとか可になり、72時間で充分という意味ていどにご理解いただければ。

●薫製前の肉にオリーブオイルを刷毛で塗ってます。その方が何となく味がよくなるような。

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